肝炎にもいろいろ種類がありますが、最も多い肝炎はウイルス性肝炎です。ここではそのなかでも多いA型、B型,C型肝炎について概括してみたいと思います。
それぞれ好んで肝臓に感染するA型、B型、C型肝炎ウィルスで起こります。
タイプ
まず、病気の状態として、急性肝炎と慢性肝炎に分類されます。
肝炎とは、肝細胞に炎症が起こる病態ですが、その炎症が6ヵ月以上継続する場合、慢性の肝炎といいます。
B型ないしC型の急性肝炎から慢性肝炎になることがありますが、A型の場合は慢性になることは、まずありません。
感染経路
A型は食べ物を通じて、B型C型は血液を通じて感染します。
症状
急性肝炎は風邪のような症状で始まることが多いようです。黄疸が出現することもありますが、必ず見られるわけでもありません。
多くは数ヵ月で軽快します。
経過
慢性肝炎と肝硬変、肝癌の関係があきらかになっています。
A型はほとんど慢性化することはなく肝硬変になることはありません。
B型も成人で感染すれば慢性化することはあまりありません
C型は慢性化しやすい肝炎で、数十年して急速に悪化し、肝硬変や肝ガンに進展する例も少なくありません。
B型、C型ではキャリアというウィルスといわば共存している状態があります。
治療薬
A型には特効薬がありません。
B型、C型には注射のインターフェロンや内服のラミプジン(B型肝炎)やリバベリン(C型肝炎)などがありますが、使い方など専門の先生と相談される必要があります。ほかにもグリチルリチン製剤、小紫胡湯(漢方)、ウルソデスキシコール酸などの薬があります
A型やB型肝炎は予防接種があり予防が可能です。(くわしくは日医ホームページを)
|