以下のは日本痛風・核酸代謝学会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン作成委員会より
高尿酸血症の病型分類は、高プリン食制限下絶食飲水負荷時の尿中尿酸排泄量(EUA)、尿酸クリアランス(CUA)および腎機能に関する補正のためのクリアチニンクリアランスを測定して行う。
EUA>0.51mg/kg/時なら尿酸産生過剰型
CUA<602mL/分なら尿酸排泄低下型
病型 EUA(mg/kg/時) CUA(mL/分) 尿酸産生過剰型 >0.51 および >=6.2 尿酸排泄低下型 <0.48 あるいは <6.2 混合型 >0.51 および <6.2
簡便法:随時尿中 尿酸濃度/クレアチニン濃度
0.5以下のとき 尿酸排泄低下型
0.5を超えるとき 尿酸産生過剰型
痛風発作中はできるだけ患部を安静に保ち、冷却し、禁酒を指示。発作時に血清尿産値を変動させると発作の増悪を認めることが多いので、発作中に尿酸下降薬を開始しないkとが原則。ただしすでに尿酸下降薬の投与を行っている場足は、原則として中止せずそのまま服用させ、コルヒチン、NSAIDs、ステロイドなどを加えて治療する。
下降薬投与開始時は常用投与量の1/2から1/3から開始して、徐々に用量を増加し、3から6ヶ月かけて血清尿酸値6mg/dl以下に低下させる。
ベンズブロマロンの投与開始にあたっては、最初の6ヶ月間、毎月肝機能検査をすることが厚生省の指導で義務づけられている。同剤の肝機能障害例への投与は禁忌。
BMIの上昇とともに高尿酸血症の合併は増加。皮下脂肪型、内臓脂肪型ともに高尿酸血症の頻度は70%
皮下脂肪型では大部分が尿酸排泄低下型、内臓脂肪型では3:4で排泄低下型と生産過剰型の報告もあり。
降圧剤が尿酸値に及ぼす影響
降圧剤
尿酸値サイアザイド系 上昇 βブロッカー 上昇 α、βブロッカー 上昇 α1ブロッカー 下降 ACE阻害剤 下降 Ca拮抗剤 下降 ロサルタン 下降 他のARB 不変 αメチルドーパ
不変
全体の5%が二次性の高尿酸血症
遺伝性疾患 レッシュナイハン(HPRT欠損) 5−フォスフォリボシル−1ピロフォスファターゼ(PRPPase)亢進症 先天性筋原性高尿酸血症 細胞増殖の亢進 血液腫瘍
急性型 急性白血病、悪性リンパ腫 慢性型 慢性骨髄増殖症候群 骨髄異形成症候群 充実性腫瘍など 組織破壊の亢進 溶血性貧血 甲状腺機能低下症 横紋筋融解 肥満 運動 外因性 プリン食 薬剤性 抗腫瘍薬 テオフィリン フルクトース、キシリトール ミゾリピン(免疫抑制剤)