かぜ症候群
かぜ症候群
日医

 かぜ症候群とは上部気道の炎症で起こる症状をいいます。部位により、のどの炎症が中心のときは咽頭炎、さらに呼吸器の奥にあるときの症状が強いと喉頭炎ということもあります。炎症が気管や気管支の下気道にまで広がることもあり、これら上気道、下気道の症状を含めてかぜ症候群といいます。

 ほとんどの場合はウィルスの感染で起こります。
 現在のところインフルエンザウィルスに対しての治療薬以外には、かぜウィルスの薬はないため、対処療法が治療の中心になります。

 また、かぜで抵抗力が落ちたところに細菌感染が起こるのを防ぐため、とくに高齢者やほかの基礎疾患を持っているひとには抗生物質を使うこともあります。


.かぜのときの解熱剤の使いかたに注意するよう新聞に書いてあったのですが?

  最近、インフルエンザに伴う脳炎、脳症の患者に使われた解熱剤の中でジクロフェナク トリウム(商品名ボルタレンなど)を投与した場合の死亡率が他の解熱剤よりも高率で あることが報告されました。

 ただしインフルエンザ脳症のときに使用する場合で、そのボルタレンなどの薬が脳症を引き起こすわけではありません。 
 小児の場合には、インフルエンザの解熱剤は比較的、安全と言われてい るアセトアミノフェン(商品名アンヒバ、アルピニー、カロナール)などを使う ことがよいと思われます。