肥満について

 生活習慣病の原因の源流に、肥満が関与しているらしいことが最近の研究で分かってきています。
 肥満とは、体を構成する成分のうち、脂肪組織の占める割合が異常に増加した状態と定義づけられ、その程度は体重と身長で求めるBMI指数で判断します。BMI指数が高いほど生活習慣病を代表とする病気になる率が高くなり、ひいては死亡率が高くなります。(


.太っていてもコレスレロールなどの血液の異常はないのですが、このままでいいのでしょうか?

 肥満には上半身型(リンゴ型)と下半身型(洋なし型)肥満の2種類のタイプがあることが分かっています。上半身型(リンゴ型)肥満の方が内臓脂肪が多く、下半身型(洋なし型)肥満に比し、合併症の発生率が高いことが知られています。
  (ウエスト÷ヒップ 男0.9、女0.8以上が要注意)
 下半身型の可能性もあると思われますが、いずれにしても過体重は心臓や関節へ負担を増しますので、減量を心がけてください。


.やせ薬はないのですか?

 医薬品にはマジンドール(商品名:サノレックス)という食欲中枢抑制剤がありますが,70%以上の高度肥満者のみを対象としたものです。(1カ月以内に効果が認められない場合は中止すること)。
 市販のやせ薬には、やせの効果が認められないものがほとんどで、なかには甲状腺ホルモンを含んだ健康被害を起こすようなものまでありますので注意が必要です。
 利尿剤などもやせ薬として理解されているかたもおられますが、決して脂肪が減少しているわけでなく、なかにはNaやKが減少するような事態も起こります。